〜人権侵害を繰り返す「更生施設」が実在する〜 裁判傍聴のお願い

NPO法人心道学園」を相手に民事訴訟中!

 原告本多透人氏は、茨城県かすみがうら市にある更生施設「特定非営利活動(NPO)法人 心道学園」で約3年間にわたり、自らの意思に反して隔離・収容され、暴力を受けてきました。

本多透人氏は、自らの実体験から、社会隔離や人権を無視・侵害される行為が、今後も「心道学園」で繰り返されることを防ぐこと、また、このような施設が全国各地に100以上あり、かけがえのない一つの大切な生命にかかわる大きな社会的問題であることを、多くの皆様に知っていただくことを目的に、全国の有志弁護士が集まり、現在10人の弁護団組織となり、東京地方裁判所民事訴訟を起こしている最中です。

現在では、「心道学園」に入所した経験のある複数の方々のご協力によって、「心道学園」内での暴力等の人権侵害行為を、より実証すべく準備を進めているところです。

「心道学園」に入所経験のある方々は、抱える心の傷といつも戦っております。

「人が人として普通の暮らしを営むこと」ができるよう、私たちにも何かできることがあるのではないでしょうか。
 
「この世にたった一つのかけがえのない命」を擁護するために、事実を直視し、繰り返す人権侵害行為に歯止めをかけるため、この抱える社会的課題を解決する取り組みにご賛同いただけましたら、大変にありがたく存じます。

皆様方に、これから開かれる裁判にぜひお足をお運びいただき、傍聴くださることを心からお願い申し上げます。

そして、このような事実があることを、身近な方々にお伝えいただければ幸いです。

【裁判開催期日】
■開催期日
 平成24年11月30日(金) 午後13:15分〜
※集合時間13:00〜 526号法廷待合室にご集合ください。
■場  所  東京地方裁判所 526号法廷
■裁判傍聴後に弁護団による報告集会があります。
■お問い合わせ先
 〒145- 0075 東京都大田区西嶺町31−17  
本多透人まで 電話番号:080(6504)9986(携帯)

●参考関連記事
「意思に反し更生施設に」元収容者が理事ら提訴
(読売新聞 2011年9月2日(金曜日)茨城東13版)

 かすみがうら市の更生施設「日本整膚心道学園」で約3年間にわたり、自らの意思に反して収容されたとして東京都大田区の男性(52)が1日、同学園と理事らを相手取り、慰謝料など約3500万円を求める民事訴訟東京地裁に起こした。また、男性は「長期間監禁されたうえ、暴行を受けた」として、理事と職員を監禁容疑で水戸地検に告訴状を出した。
 訴状によると、男性は2006年10月、見知らぬ男4人に自宅から無理やり連れ出され、同学園に収容された。学園内では常時監視され、「騒げば袋だたきにするぞ」と脅されたという。窓には鉄格子、施設の周囲には鉄条網があり、部屋も外から施錠されたが、09年9月、歯科医の診察で外出した際に逃げ出したという。
 県庁で記者会見をした男性は、収容された理由について「父の遺産や母の介護を巡り、兄とトラブルになった」と説明している。学園側は「男性は入所する際、同意書に署名、押印したうえで共同生活を送っていた。監禁はしていない」と反論している。
 また、男性は1日、同学園に収容されている別の男性2人を釈放するよう東京地裁に人身保護請求を行った。同学園は02年3月、家庭内暴力や引きこもりなどの問題を抱える人の自立支援を目的に設立されたNPO法人

◆寮生3人焼死の「仏祥院」「ズサン設備」立件―院主書類送検
毎日新聞/夕刊 1988年6月20日(月曜日)全国)

 静岡県富士市大淵二四五五の一〇、情緒障害者ら収容の私設精神修養施設「仏祥院」で昨年二月十一日、寮の一部が、タバコの火の不始末から焼け、寮生三人が焼死した火災を捜査していた同県警捜査一課と富士署は二十日、同院の合田正院主(六六)=茨城県つくば市豊里町東光台三の七の七、豊里洗心道場内=が防火管理者の選任届や消防設備の設置などをせず施設管理者としての義務を怠っていたとして、同院主を業務上過失致死の疑いで静岡地検書類送検した。
 調べによると、昨年二月十一日午前五時半ごろ、同院東棟一階北側から出火、鉄骨スレートぶき二階一部三階建て東西両棟合わせて三二三〇平方㍍のうち東棟一、二階計二八九平方㍍を焼き、カギのかかった「反省室」に閉じ込められていた同県富士市宮本さん(当時四十一歳)、名古屋市、徳山さん(同三十二歳)の二人は逃げられず、また二階の寮室にいた滋賀県甲賀市、加藤さん(同二十四歳)は逃げ遅れ、計三人が死亡した。
 仏祥院は五十九年五月(当時、仏祥庵)にも火事があり、カギのかかった部屋に閉じ込められていた寮生十九人が重軽傷を負った。その当時から指摘されていたズサンな防災設備と建築基準法違反の建物が放置されたままで、同署は合田院主が業務上必要な注意、管理義務を怠ったとみて任意で取り調べ、現場検証、家宅捜索などをした。
 その結果、自動火災報知設備はあったが、受付室の受信機のベルまで電線が接続されていないなど、みせかけの設備だった。

◆寮生死はリンチ―富士市の修養施設リーダー格4人逮捕
毎日新聞/夕刊 1985年7月17日(水曜日)全国)

 静岡県富士市大淵の私設精神修養施設「仏祥庵」=合田正さん(六二)経営=内で六月三十日、精神分裂気味の寮生のAさん(二六)=和歌山県出身=が外傷性ショック死していた事件を調べていた静岡県警捜査一課と富士署は同庵の「看護人」と呼ばれるリーダー格二人を含む寮生四人を傷害致死容疑で逮捕した。
 調べによると、同庵東側二階のカギのかかる「反省室」に入れられていたAさんが大声をあげたり、物を壊すなどして暴れたため、広瀬ら四人は、六月二十五日朝から同二十九日夜にかけ、反省室前でAさんに代わる代わる殴るけるなどの暴行を加え、布ひもで両手足を縛って放置し、外傷性ショック死させた疑い。広瀬らは「Aさんが暴れるため、静かにさせようとして殴った」と供述している。
 仏祥庵は四十九年に合田さんが創設、五十二年ごろから情緒障害者らを受け入れ始め、現在も約七十人が入庵している。