少年院を出た少年のための総合的社会復帰支援法制の整備を求める決議 週間日弁連新聞より転載させていただきます。

 中国地方弁護士会連合会は、少年院を出た少年の社会復帰を支援するため、国に対し、次の内容を含む総合的法制度を整備するよう求める。
①少年院から出院後に自立した生活を営む上での困難を有する少年に対し、少年院の在院中の社会復帰支援を充実させるための専門委員の導入
②各地の少年院と各県の保護観察所・地域生活定着支援センター・児童相談所との都道府県を跨いだ連携体制の充実
③各市町村の要保護児童対策地域協議会における保護観察所参加の奨励と非行少年支援メニューの充実
④更生保護施設等の増設を含む保護観察対象となる仮退院少年のための少年受け入れ定員数の拡大並びに多様な内容の支援を可能とする少年専用居住施設の設置
⑤保護観察を経ない退院少年でも利用可能な緊急更生保護意外の支援制度の創設
⑥少年院を出た少年の就業支援のための協力雇用主の確保を目的とする新たな助成金等の制度の創設
⑦少年の家庭復帰を可能とするための家族心理教育などを含む多様な家族支援施策の充実
 以上のとおり決議する。

 青少年の犯罪再発を防止するためにも、上記の総合的法制度と受け皿となる体制を早急に整備することは不可欠であると考える。