「環境の保全と修復に貢献する農学研究」のご案内１００８　が届きましたので転載させていただきます。

長年にわたる人類の生産活動によって、現在地球上では、温暖化や砂漠化及び土壌汚染などに代表される環境問題が深刻化している。

そして、これらの環境破壊は、土地の持つ生物扶養力や土壌の浄化機能を著しく劣化させ、農業生産に打撃を与えるとともに、２１世紀における全生命体の生存基盤を危うくしている。このような状況の中で、３月１１日発生した巨大地震は津波と原発事故を引き起こし、農業生産に未曾有の被害を与えた。

本シンポジウムでは、地球上の異なる生態系に観られる様々な環境劣化プロセスを提示するとともに、環境の持つ保全機能を人為的に修復するための手法を実証的に明らかにし、それぞれの環境と調和した２１世紀の自然資源利用のあり方を社会へ提言することを目的とする。

また、同時に、それぞれの課題の中で、可能な限り大震災からの復興に向けて、農学の役割に言及する。特に、第３部においては、東日本大震災によって引き起こされた津波による海岸林の被害及び土壌の放射能汚染を取り上げ、早急の復旧・復興を目指して、科学者の視点から考察する。

「環境の保全と修復に貢献する農学研究」

１．日時　２０１１年１０月０８日（土）１０：００〜１７：００（予定）

２．会場　東京大学弥生講堂・一条ホール

３．参加費　無料（定員３００名）

＜　第一部　環境劣化と修復のメカニズム　＞

　テーマ１　「砂漠化に学ぶ大規模災害の社会生態学的視点」

　　講師　小林達明（千葉大学）

　テーマ２　「有害有毒赤潮の発生から沿岸域を守る」

講師　今井一郎（北海道大学）

テーマ３　「微生物を活用して三宅島噴火跡地の緑を回復する」

講師　山中高史（森林総合研究所）

　＜　第二部　環境の保全と修復を実践する農学　＞

　　テーマ１　「アジアの米を土壌汚染から守れ」

テーマ２　「半乾燥地における賢い水との付き合い方」

テーマ３　「西アフリカの脆弱基盤に生きる知恵」

講師　林幸博（日本大学）

　＜　第三部　大震災からの復興に向けて　＞

　　テーマ１　「津波による海岸林被害と復興」

講師　坂本知己（森林総合研究所）

テーマ２　「放射能汚染土壌の環境修復を目指して」

講師　中尾　淳（環境科学技術研究所）

＜　総合討論　＞

５．参加申し込み方法　何方でも参加できます。直接会場へお越しください。

６．問い合わせ先　日本農学会事務局

　　　　　ＴＥＬ０３−５８４２−２２８７

　　　　　主催　日本農学会

　　　　　後援　東京大学大学院農学生命科学研究科

　　　　　　　　（財）農学会